2013年4月11日木曜日

Gia Coppola/フランシス・フォード・コッポラの息子の娘

フランシス・フォード・コッポラの孫娘ジア・コッポラが今年、映画監督デビューするらしい。タイトルは『Palo Alto』。一癖ある青春物といった趣が予想される同作だが、キャストが実に魅力的で、ジェームズ・フランコ(彼の短編小説を原作にジーアが脚本を書いたみたい)、エマ・ロバーツ、ヴァル・キルマーといった面々に加え、Dlifeでも放映した『プリティ・リトル・ライアーズ』(観たことないけど、ティーン版「デスパレートな妻たち」とも呼ばれているとのこと)のトビー役キーガン・アレンや、傑作との呼び声高い日本未公開作「Terri」のオリヴィア・クロチッチアも出演している。(オリヴィアは、2004年から始まったテレビドラマ『レスキュー・ミー~NYの英雄たち』[9.11で活躍した消防士ったちのその後を描いたヒューマン・ドラマ]に放映当初からシーズン7[最終シーズン?]まで出演。主人公の娘役だったのか、6年前はこんな。)スタッフにも、ハーモニー・コリン作品で編集を担当したこともあるLeo Scottが参加していたり、前述の「Terri」やミランダ・ジュライの『the Future』にも参加したSara Beckum Jamiesonがプロダクション・デザインを担当していたりと、気鋭のクリエイターたちが結集している模様。どんなケミストリーが織りなされるか、楽しみ。

ジア・コッポラは、叔母(!)のソフィア・コッポラ『SOMEWHERE』では衣裳アシスタントとして参加。祖父のフランシス・フォード・コッポラ『Virginia/ヴァージニア』の現場にも参加していたよう。(どうやらメイキングを撮っていたらしい。後述の通り、同作には彼女にとっても「重要」な要素が含まれているだけに、どのように物語られているか、興味深い。日本版のDVD・Blu-rayにも収録されているようなので、是非観てみなくては。)1987年生まれの26歳。ちなみに、『ニュー・ヨーク・ストーリー』のコッポラ篇には赤ん坊の頃に出演し、『ゴッド・ファーザー PARTⅢ』でもコニー(タリア・シャイア)の孫として出ているとか。


ソフィア叔母さんとそっくりに見える。

ベスト・コーストの名曲「When I'm With You」にのせてお送りするレインスプーナー(アロハシャツのブランド)のPV。(どうでもいいけど、「アロハシャツ」よりも「ハワイアンシャツ」の方が一般的な呼称なんだとか。「アロハシャツ」がかつて商標登録されてしまっていたらしく。)


さて、見較べてみちゃいましょう。(「When I'm With You」のオフィシャルMVです!)




作風としてはソフィア叔母さんの影響大な印象ですが、次のショート・フィルムなんかではロマン叔父さんにも通じそうなセンスが(特に後半)垣間見られたり。



昨年日本でも公開されたフランシス・フォード・コッポラの『Virginia/ヴァージニア』にはボート事故で子供を亡くすシーンがあるのだが、フランシス自身も実際にボート事故で息子を亡くしているという事実を昨年の同作公開時の記事で私は初めて知った。22歳で亡くなったその息子ジャン・カルロこそがジアの父親なのだという。そして、ジャン・カルロはジアが生まれる前に亡くなったのだという。そんなことを思うと、ソフィアやロマンとは違う感性がジアには育まれてきたのかもしれない。未知数、コッポラ一家の最終(?)兵器ジア。デビュー作の完成が楽しみ、楽しみ。

最後に、ジアが手がけたユナイテッド・アローズの「トレンチ・トリップ」を。主演は水原希子!



この、全てがキレイかわいい感じ、気恥ずかしさをそっと超え、なかなか好きです。

こちらは、メイキング。