2013年4月18日木曜日

42

先週末の全米興収において歴代野球映画最高オープニング興収(初の2,000万ドル台)をたたき出したということで話題の『42』。主役が黒人の映画はヒットしないジンクスがある日本だけれど、ハリソン・フォードも出てるし、ワーナー映画だし、興行・批評共に上々みたいだから日本での公開も決まるかな。

そして、その『42』の監督・脚本を務めているのが、ブライアン・ヘルゲランド。『L.A.コンフィデンシャル』でオスカー(脚色賞)を手にする前日にラジー賞を受賞(『ポストマン』の脚本で)したという「稀代」の実力派脚本家でもある彼は、その後も脚本家として名匠達とコラボを重ねる。イーストウッドの『ブラッド・ワーク』や『ミスティック・リバー』、トニー・スコットの『マイ・ボディガード』や『サブウェイ123 激突』、ポール・グリーングラスの『グリーンゾーン』、リドリー・スコットの『ロビンフッド』。

一方、ブライアン自身もメガホンをとっており、メル・ギブソン主演の『ペイバック』で長編映画監督デビューを飾ると、ヒース・レジャー主演の『ROCK YOU!』『悪霊喰』を監督。続く『ペイバック』(2006)の続編は劇場公開を果たせなかったようで(ビデオスルー)、『42』は実に久々の監督作となるようだ。(劇場公開作となると、『悪霊喰』以来だから実に10年ぶり。)ヒース・レジャーの死の影響もあったのだろうか。

『42』で個人的に楽しみなのが、マーク・アイシャムの音楽。かつての精細や一時期の安定からは最近やや遠ざかりつつある彼だけど、本作のような感動実話のサクセスストーリーは彼にしては珍しいジャンルだし、ブレイクスルーしてたりするか!?そもそもトランペット奏者だった彼の得意な憂愁なペットの彷徨えるロングトーンも好きだけど、『42』では天高く突き抜けるファンファーレ的なラッパが響くのだろうか。